O・Gyong-un/Graphic designer・Industrial designer オ・ギョンウン/デザイナー
Interview location➡ 경주 /Gyeongju,Korea 慶州,韓国
Interviewer(以下I):こんにちは!今日はよろしくね。
オ・ギョンウンさん(以下ギョンさん):はい。よろしくね。건배(乾杯)!
I:ギョンさんは最近は、何をしてるの?
ギョンさん:うん、日本の大阪のメガネメーカーでデザイナーとしてメガネをデザインしてつくっています。雑誌のメガネの広告デザインを手掛けたり、大手メガネメーカーにおろすために、実際のメガネをデザインしてつくったりしています。
I:具体的にどんなことするんですか?
ギョンさん:会社が、メガネのコレクションを発表するからそのデザインをしたり、ほかのブランドが自分たちの洋服に合わせてメガネをデザインしたいときに、具体的なデザインをつくったりしています。出張で、東京、タイ、中国などにいって、雑誌社、コラボ先のブランド企業、タイ、中国の発注先工場などにいきます。
I:おお、そうなんですね。
ギョンさん:うん。中国の工場で、「では、サンプルの色はピンクでお願いします」といって3週間後に送られてきたサンプルが、「ブルー」という感じのトラブルがよくあるけど。。。(笑)
I:なるほどね(笑)
ギョンさん:でも、打ち合わせは面白いよ。楽しんでやってたら、いつのまにか、会社で、たくさんプロジェクトを任せられるようになって、それはうれしいんだけど、ときどき忙しすぎて、全部同じデザインに見えたりもする!笑
I:日本に来たのはどうして?
ギョンさん:韓国では、大手の電機メーカーで、製品の工業デザインをしてた。で、同僚が日本大好きでずっと日本のどこが好きかをアピールしてくる。そのうち、自分も今いる環境から飛び出して、日本に行ってがんばってみたいなあとおもったの。
I:最初は日本語学校へいったの?
ギョンさん:うん、日本語学校を卒業したら、すぐパッケージデザインの会社に就職して。で1年ほど働いたけど社風が合わないかな、とおもってて。やめて韓国に帰るしかないかなあとおもって、1回完全にあきらめたの。あきらめてて、だめだろうけど、と思いながら、たまたま、みつけたメガネの会社に履歴書をだしたら、デザイナーとして雇ってもらえることになったの。それが今の会社。自分にあってるとおもう。
いったん、あきらめて、人生はなるようにしか、ならないね~と思ったときに、運がめぐってきたのが、おもしろい。
I:へえ。運がいいね。普段は、どのあたりで遊んでるの?
ギョンさん:大阪で飲んでることが多いね。年齢問わず、優しい人がたくさんいるし、大阪の「月桃ディスコ」っていうBarのオーナーが知り合いで、大阪の福島駅あたりでお酒を飲んでることもあるよ。
ギョンさん:前のんだときは、Barで、金髪の美容師さんが説教しだして、AV男優もいた。結婚して1年の間に奥さんに800万円の貯金をとられて、突然逃げられたサラリーマンがいて、それに、美容師さんが説教してた。なかなかおもしろかった。
面白いひとがたくさんいるよ、日本は笑。あと、大阪のレストランのオーナーもいて、ギターを弾いてた。下手な,最高な、Stand by me! あとは、テレビのまじめなアナウンサーの人が、よくわからないおばちゃんを、おどりながら口説いてたな。笑
あと10億年ほど地球が続くとして、西暦2017年の、銀河系の、地球の中の、ある島国の、小さなバーで、いろんな色の人生が、輝いてる。
今この瞬間の自分の人生はどんな色かなあとか、この色の感情で今を生きたらどうかなとか。色と、絵を楽しむ。生まれたときは、真っ白!そこから色で遊ぶのを楽しむの。
I:言うね~なるほどね笑。お酒も好きなの??
ギョンさん:そんなにのんで。。。。のんでるか。真夜中のスナックでアグレッシブにラップをするの。で、ただ、朝までのんで、大阪駅にむかうときに、謎のサラリーマンがナンパしてくることがある。
そのとき、「ナンパするのはいいけど、さすがに朝の5時からだと外が明るすぎませんか、ロマンチックではないですね」とかいいながら、丁寧に断るの笑。それが好き。
I:仕事で、怒ったこととかはないの?
ギョンさん:タイにいったとき、バーにはいって。契約先の会社の日本人の男性とバーに行って。そこにいた、タイ人の女の人を、その男の人がずっと口説いてるの。女の人がいやがってるのに。
そのときは、「この子いやがってるので、やめなさい!女心がわからないのか!そんなのでレディスのかわいいメガネはつくれないぞ!」とクライアントにおこった笑 。周りがわらってたかな?
I:デザイナーとして心がけてることはある?
ギョンさん:仕事で何かの製品をデザインするとき、相手の需要にきちんとわかりやくこたえる、自己表現はそんなにいらないかな、と思って仕事してる。それでも街を歩いて、見てきたものが反映されるけどね。
ブランドのデザインとかでもたくさんつくってるとパターンがある。だから、有る程度そのパターンにのっとって、相手の話もききつつ、多すぎない、いくつかのデザインの選択肢を提案するの。
たとえば、今、デザイナーに国籍は関係ないから、大手の老舗メガネメーカーが韓国人の私に、和柄のデザインでメガネを作って、と提案してきたプロジェクトもある。必死に和柄や家紋を勉強した。
I:さみしくなることはある?
ギョンさん:もちろん。故郷の韓国に日本人の友人と、少し帰って、友達と話したりしてるとときどきさみしくなる。でもたくさんごはん、たべると元気が出るからそれでまた頑張れる。
I:これからはなにがしたい?
ギョンさん:いろんなものをデザインしてみたい。知り合いを通して、東京や、大阪のカフェ、神戸のお店の内装デザイン、カップ、メニューのデザインも手掛けたことがあって、楽しかった。
でも手掛けたカフェの中で、売り上げがあがらずに閉店してしまったカフェもあって。デザインと売り上げの関係は、勉強にもなった。
I:なるほど。色々できるといいね。今日はありがとうございました。 It was nice meeting you, 감사합니다!
ギョンさん:감사합니다!おいしいものでもたべよう~!