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Zürich/Hou,Sophia




#Amsterdam,飛行機のキャンセルとHouさん。 


オランダのアムステルダムで 夕方に出発する予定だった飛行機は 1時間2時間と遅れ始めた。

いつまでたってもゲートが開かない。

オランダからチューリッヒへ向かう飛行機で 待ってるお客さんはヨーロッパの お客さんばかり。


いつまでたってもゲートが開かないから 何人かがそこにいた スタッフにクレームを出す。


KLM のスタッフもすいませんとしか言えずDelayが 2時間半ほどになった時に 予約ゲートが開いて飛行機の搭乗が始まった。


アムステルダムとチューリッヒの飛行時間は1時間30分ほどなので 目を閉じて眠ろうとしていた。


30分ほど飛行機は離陸せず そこに止まっていた。

突然夜のアナウンスが響き渡り

”非常に残念なのですがこのフライトはキャンセルされました”とアナウンスが飛行機内で響き渡った。


オランダ時間で夜の11時すぎだった。

飛行機のアナウンスでは ホテルは自分たちでとってその後 refund すること。

フライトは自動的に次の日のどれかの時間になるので 自分で搭乗券を発券すること。



以前トルコからドイツのトランスファーで 同じトラブルになった時は ①航空会社が 飛行機内の全員を連れてヒルトンホテルかどこかへ行ってくれた。②代替フライトは次の日の夜と明確に知らされた。


その時知り合ったドイツ人とスペイン人と どうせならトルコの街を制覇しようということで トルコ旅行に切り替わった。


今回は ①深夜12時から自分でホテルを予約しなければならない②飛行機の便が特定されていないので面倒くさいなと思いながら飛行機を降りてとりあえず出口へ向かっていた。


ベンチに座って休んでいると 前から来るアジア系の女性と目が合った。

女性"大丈夫ですか?"


その人は柔らかい日本語で自分に話しかけてきた。


天が遣わした女神かと思ったので少し大丈夫じゃないふりをする事にした。



R"少し大丈夫じゃないですが日本人の方ですか。"


女性"いいえ中国人です。"




家族やパートナーに日本人を持つ人はうまいとかとは違う柔らかい日本語を話す。



R"どうしてそんなに日本語お上手なんですか。"



彼女は答えた"オランダの日系金融機関で働いてるのとあと夫が日本人です。"



彼女は名前をHouさんといった。

元々日本の東北大学で卒業して計10年間ほど日本で住んだあと現在は旦那さんとともにヨーロッパへ移住。


オランダに住み、旦那さんはチューリッヒに住んでいると言う。

週末は 旦那さんがチューリヒからオランダへ行ったり奥さんの方さんが チューリッヒからオランダへ行ったりしてお互い通い婚をしているらしい。


旦那さんもHouさんも会計士の資格を持っているとのこと。


H"ここから一駅離れたところに住んでいますのでその近くのホテルを取ってあげますよ。

 明日の朝の振り替えフライトはおそらく一括して処理されるので私とRikiya(筆者)さんは同じぐらいだと思いますので 朝も待ち合わせして遅れないように一緒に行きましょう。

電車代等は私はこちらに住んでいてユーロたくさん持っているのと定期を持っているので全て私が支払いますのでまたフランの形などで返してください。"


会計の女神が現れたと思った。 天に感謝した。



無事ホテルに着き WTC アムステルダムの近くに宿泊し、 次の日の朝フライトになってチューリッヒへ次の日の午前中につくことができた。



街でHouさんと朝ご飯を食べながら少し話した。


若手で優秀な銀行員は出世したければ銀行からの出向の誘いなど実質断ることができないらしいので、東京の金融機関から言わて、Houさんはオランダへ行くことになった。

旦那さんは日本で働いていたにもかかわらず自分でヨーロッパの企業を受けてついてきた。旦那さんが受かったヨーロッパ企業の配属先がチューリッヒにあった。



Houさんはアムステルダムではファイナンスの部署にいて仕事をしているらしい。

大手金融機関がヨーロッパで作ったリース会社の清算に伴う仕事などをして、 意外に会社の清算業務が楽しいらしい。


R"オランダとスイスはどっちが好きですか"

H"私は実は自分が住んでいるアムステルダムの方が好きなんです。スイスは平和ですが税金が高い。"


HouさんたちはZugという駅の近くにすんでいるらしい。州により税率が違い、チューリッヒ中心より郊外のZugのほうが税金が安いらしい。



R"旦那さんとはどこであったんですか "


H"東北大学ですよ 大学の同級生だったんで。

日本には感謝していますよ 素敵な人と会わせてくれた国です。"



R"アジアで働くの興味ないんですか?"

H"私は暑い国が無理なので。無理。"


R"旦那さんによろしくお伝えください"


Hou"またどこかで会える気がしますね。トラブルの時に。"

そう言うと彼女は笑った。




#Zürich Oper、オペラ!




チューリッヒのオペラハウスの前で 広場にたくさん椅子が置いてある。

そこに一人の子供連れの夫婦がいた。

オペラハウスの前の美しい景色の中で夫婦は身振り手振りを激しく言い争いをしている。

小さい女の子は両親にかまってほしくて歩き回り両親がまた喧嘩を続けているのを見て少し離れた。

また別の椅子の所に走って行って遊んでいる。いつまでケンカしてるのと言いたげな顔。


俺は座って コーヒーとパンを食べていた。

女の子はこっちへ来て 俺の顔見た。

パンたべる?といったらうん、 といったのでちぎってあげた。


女の子は自分の両親の方を指さしてママとパパ喧嘩してるんだ、といって、女の子はやれやれみたいな、大人なジェスチャーをした。



#Zürich imviadukt、心に美しいメロディーを。




チューリッヒ駅の近く、imviaduktへいった。


高架橋を開発したエリアで、高架橋の下にたくさんの店舗が並んでいてその中には無農薬の野菜や果物の販売店舗や、レストランがある。アパレルのお店などもある。






施設の近くを歩いてる時に 前から来た老夫婦がすれ違った後 こっちを振り返ってはっきりと言った。

"この国から出て行けウイルスめ!!"

自分は世界のどこでも 差別を受けた場合は歌い返すことにしている。

憎しみには、メロディーで返すのだ。

"oh yeah and yehhhh"

相手はまさか歌い返されるとは思わないので 一瞬呆気にとられた顔をした。


差別と区別は違う。 病気を持ってる人や明らかに現実的な危険を持っているものを避けようとするのは区別。

時に区別は必要だが差別は必要以上のものだ。


戦後、日本へきた母方の祖母は韓国人として日本人からずっと差別を受けたと言っていた。同時に、彼女にやさしく接して結婚した相手も日本人だった。

数十年たって、KーPOP、韓流ドラマ が日本で流行りだした後 韓国の俳優や歌手を日本人のおばさま方が空港で出まちするようになった。韓流のライブへお金を払って行くようになった。天国でおばあちゃんは マッコリを飲んで、歌を歌ってこちらを見ながら、時代の変わり身のはやさと、チューリッヒで他人(老夫婦)に歌いかける孫(俺)を、やさしく笑っているに違いない。



#Zürich wiedicon、辛口のカクテルを。



何日間か、スイスの地元の友人Sophiaがチューリッヒを案内してくれた。

Sophiaはスイスの投資会社に勤めている。


10年来の付き合いになる。

彼女はスイス、ルーマニア、日本、アメリカ、ブラジルと学業、仕事などで移住してまわった後現在は地元のスイスに戻って家族の経営する投資会社で勤めている。

彼女の家族も彼女自身もブラジルやアメリカ、日本、スイスでいくつかの企業の大量の株式、そして不動産を所有している。

変わり種でいうと彼女はルーマニアブカレストに自分のコインランドリーの店舗も所有している。

すごい辛口でもある。

特に男性への悪口がひどい。

お酒を飲んで日本人男性とブラジル人男性の比較の話を始めるともう悪口が止まらない。

いかにブラジル人男性が素晴らしいか、いかに日本人男性がひよっこかを目の前でといてくる。

俺はそれをカクテルを飲みながら音楽として聴きながす。


チューリッヒのweidikon辺りのカフェで夜のパーティーにsophiaが誘ってくれたのでそちらへ向かった。




R"最近はどうなの イケメンには出会ってるの。"


Sophia"なんかスイス人の男は保守的なんだよね。やっぱりブラジル人が良かったな。"


R "めちゃブラジル人おすやん。そういえば前日本にいた時東京で東京出身のビジネスマンとかと遊んでたけど 結局最後滋賀県のブラジル人と付き合ってたよね。一緒に電車のってJR琵琶湖線とかJR湖西線でブラジル人の男とイチャイチャしてたよね。"



S"私はブラジルのブラジリアというとこにいたんだけどその時の彼が忘れられない。正確には彼というよりも彼と過ごしていた、無敵だと思ってた頃の自分。"


R"いや今も輝いてると思うけど"


S"あなたに言われても嬉しくないわよ、もっと大きな声で何回か言いなさい。"



R"店の迷惑になるのでやめておきます。

じゃあ最近は出会いはないのか。"


S"そうね。最近は 出会いよりも自分で自分を磨くことに集中してるわね"

"仕事柄いろんな人に会うけれど めちゃくちゃ輝いている男性、とてもかっこいい男性というのは だいたいその男性を支える、とても素敵で強い自立した女性がバックにいるのよ 。

家族や人間関係を支える上で女性の着実な優しさ、強さというのがビジネスでもプライベートでもとても大切だということに気づいた時に、 女として生まれた自分の役割と言うか女性としての役割の大切さに気付いた。それは自分の幸せだけではなくてね。

だから自分を一生懸命に磨いて ときどき出会いの場に行けば自ずと素敵な人に出会えると思っている。"



R" そうか。"




S"私は電車で言うと湖西線が好きなのよ。滋賀県の。ローカルで実直でセクシー。

みんなが住んでいる場所に確実に届けてくれる。

満員電車の東京より湖西線のブラジル人よ。"


R"まず、東京にも滋賀にもチューリッヒにもブラジル人はいるし、それブラジル人が好きなだけだろ。"


S"そうかもしれない"Sophiaは笑った。


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